◇学級経営では,集団づくりや,授業を行っていく必要があります。
力のある先生でも,なぜか学級経営がうまくいかないことがあります。
その理由が,「心理的安全性」の確保ができていない,ことにあるかもしれないのです。
心理的安全性が学級に確保されていないと,集団づくりも授業も上手くいきません。
『心理的安全性がない集団では,優れたパフォーマンスを発揮することが難しくなる』
2000年代になり,そのようなことが,徐々に明らかになってきたのです。
集団の構成員に,やる気や能力があり,頑張る気持ちでいたとしても,やはり優れたパフォーマンスを,個人も,集団も発揮できなくなるのです。
◇心理的安全性は,元々は企業や工場,医療や看護の世界を中心に広まってきた概念です。
「仕事がしやすい環境をつくる」
「モチベーションを高められる職場である」
「能力が高い人がそろっている」
「物やお金,場所などの資源が十分にある」
このような充実した環境にあっても,なぜか,個や集団のパフォーマンスが落ちることがあるのです。
その第一の理由が,「心理的安全性」にあることが明らかとなりました。
医療現場では特に,心理的安全性を確保しないと,患者様への命に関わるとして,必ず確保しないといけないものとして認知されています。
大切なことなので,再度言います。
心理的安全性は,「必ず」確保しないといけないものなのです。
企業や工場などで浸透してきた理論が,教育界に入ってくることがあります。
心理的安全性も,徐々に教育界でも注目されつつあります。
まだまだ学校現場ではあまり浸透していない考え方ですが,徐々に教育雑誌でも特集が組まれるようになってきました。
それはひとえに,心理的安全性が学級に確保できていないと,学級経営が充実しないばかりか,子供にとって不利益が増大するためです。
そこで,様々なニーズや多様性をかかえる子供達が,学級で安心して過ごせるようにするための,心理的安全性を確保する理論・方法を,具体例と共に示しました。
◇上手くいっている学級では,個も集団もハイパフォーマンスを発揮しています。
学級経営のゴールは,まさにこの状態にあります。
心理的安全性を確保することは「絶対の条件」ですが,これだけでハイパフォーマンスを発揮する集団が生まれるかと言えば,そうでありません。
心理的安全性を確保した上で,さらに「ある指導」をすることで,個人でもチームでもハイパフォーマンスを発揮させることができるようのです。
この「ある指導」は,教育界では,ほとんど知られていません。
そこで,本書では,その「ある指導」も紹介するようにしました。
心理的安全性を確保することに加えて,個や集団がハイパフォーマンスを発揮する方法も知り,すばらしい学級をつくってほしいと思います。
実際の指導場面を多く紹介したので,若い先生だけでなく,学生さんや,ベテラン教師にもお役に立てると思います。
今後,必ず必要となる概念の問題提起です。是非多くの教師の方の糧にしてほしいと思っています。
東洋館出版社様のHPで詳しく紹介されています。
東洋館出版社ホームページへ
是非一度手に取ってほしいと思います。
以下の書籍と合わせて参考になるはずです。
【授業】
「本当は大切だけど,誰も教えてくれない 授業デザイン41のこと」
【学級経営】
「本当は大切だけど,誰も教えてくれない 学級経営 42のこと」
【学級経営】
「子どもを自立に導く 学級経営ピラミッド」明治図書
【授業】
「授業成功のゴールデンルール」明治図書
◇仕事マニュアルのページにも是非,アクセスしてみてください。
→ 新卒教師のための仕事マニュアルへ