教師生活が充実するかどうかの条件
本当は大切だけど,誰も教えてくれない シリーズ3部作
◇およそどんな仕事でも,仕事に就く前には,その仕事に必要な「知識」と「技能」を身に付けておかなくてはなりません。
例えば,荒れている子がいるとします。
窓ガラスを割ったり,友達に暴力をふるったり,大人に暴言を吐いたりしています。
ところが,ある教師が担任になると,ものすごく頑張るようになりました。
それどころか,次の年から,もう二度と荒れることはなくなったのです。
力のある教師が担任すると,子どもは変わるのです。
反対に,真面目な子が,力のない教師に担任されると,荒れるということがあります。
現場では,どちらの事例も普通に見られることなのです。
◇大切なのは,「教師の力量」です。
子どもを育てるためには,教師に教育を行うための「知識」と「技能」が必要なのです。
例えば,水泳は誰でも指導できます。
ところが,水泳の指導法を知らない教師が教えるとどうなるでしょうか?
何年経っても,子どもは泳げるようになりません。
それどころか,水泳の時間が危険ですらあります。
なにせ,素人が思いつきで,見よう見まねで教えているのですから。
もし,こんな人がいたらどう思いますか?
「水泳は,勝手にできるようになるのだから,教師は見守っておくだけでいい」
「子どもは自然に成長するのだから,あまり教師があれこれ教えなくてよい」
もちろん,泳げないまま大人になってしまいます。
泳げないまま大人になった人は,学校教育の,上のような迷信がいかにおかしなことか,実感としてわかると思います。
あるいは,作文指導ではどうでしょうか?
作文の書き方には,大切な,大切な絶対に知っておきたいコツがいくつ
もあります。
例えば,「描写」
例えば,「三角ロジック」などです。
もし,こんな人がいたらどう思いますか?
「作文は,勝手にできるようになるのだから,教師は見守っておくだけでいい」
「子どもは自然に成長するのだから,あまり教師があれこれ教えなくてよい」
◇作文がもし苦手な人がいたら,そして,「描写」や「三角ロジック」ができない人がいたら,(あるいは,その意味内容すらよくわからない人がいたら),やはり学校教育の迷信を恨んでもよいような気がします。
医師に置き換えると,上のような迷信がおかしいことがよくわかります。
もし医師が次のように言って何もしてくれないと,どう思うでしょうか?
「自然に人間の体は治癒するのだから,医師は見守っておくだけでいい」
「人は誰だって自分で学べるのだから,あまり医師があれこれ教えなくてよい」
あるいは,植林の世界でも同じです。
素人は,次のように考えています。
「山には,自然と養分があるのだから,木を植えたら勝手に育つのだから,何もしなくてよい」
ところが,実際は,植林の密度を間違えたら,土砂崩れや洪水を招いてしまいます。
間引きや間伐をしないと,痩せ細った木が育ってしまいます。
やはり,植林なら植林の,
医師なら医師の,「知識」と「技能」があってこそ,仕事の成果が出るのです。
子どもを育てるというのは,適当なことでは絶対にできないことです。
特に人様の大切な子どもを預かる職業である「教師」は,基本を学ぶ必要があります。
子どもにどう対応したらよいのかの基本。
授業をどうデザインしていき,どう授業したら良いのかの基本。
そして,学級経営をどう進めていけばよいのかの基本です。
これらの「教育方法の基本」を絶対に学んでおく必要があるのです。
この状態を何とかしたいと思って作成したのが,
「本当は大切だけど,誰も教えてくれないシリーズ3部作」です。
@「本当は大切だけど,誰も教えてくれない 教師の仕事40のこと」(明治図書)
A「本当は大切だけど,誰も教えてくれない 学級経営42のこと」(明治図書)
B「本当は大切だけど,誰も教えてくれない 授業デザイン41のこと」(明治図書)
◇仕事マニュアルのページにも是非,アクセスしてみてください。
→ 新卒教師のための仕事マニュアルへ
メインページに戻る