本文へスキップ

子どもの可能性を引き出し,伸ばす

1年目の教師生活に自由と余裕を 

「自由な教師になる!」と理想を追った新卒教師の末路 

教師1年目の学級経営
担任スキルと広い視野を身につけるために

◇ある教師は,新卒で教壇に立つ前の2月に,次のように言いました。

教師1年目の学級経営
 「自分は,自由な教師になるんだ。
 
 自分がやりたい授業や,自分が理想とする学級をつくるんだ。

 だから,本を読まずに,真っ白な気持ちで,現場に行くんだ。」


 こう言い放ち,まったく本を読まず,まったく何も準備をしないまま,

 4月を迎えました。


 さて,この教師の,1年目の教師生活はどうなったでしょうか?


 結果は,散々なものでした。

 学級は荒れ,授業は崩壊し,教室で事件が頻発し,


 雑務に追われ,子どもに振り回され,保護者からのクレームに対応し,

 たった1年で,やつれ,疲れ切ってしまいました。


◇この状況は,当時は珍しいものではありませんでした。

 当時の同期たちは,多くの人が,同じような考えをもっていたからです。

  「新しい教師になるんだ」


  「理想の教育を進めるために,真っ白な気持ちで学校に入るんだ」


 こうして,理想は高く,それでいて,準備を何もしない,そんな集団だったのです。


 そして,ほぼ全員が,学級を荒し,授業を崩壊させ,理想とはかけ離れた教師人生をおくることになってしまったのです。


◇あとから考えると,これは,至極当然の結末と言えます。

 理想は高いのに,本も読まずに,現場に飛び込んでいるのですから・・・。


 ボクサーが,何の戦略も戦術ももたずに,リングに上がるでしょうか?

 医者が,何の治療法も,知識ももたずに,医療現場に立つでしょうか?

 企業人が,何のビジネス戦略ももたずに,働く現場に立つでしょうか?


 教師もまた同じです。自分の理想をかなえたい,自由な教師として生きたいと思うなら,そのための準備が必要なのです。



◇しかし,問題はまた別のところにもありました。


 確かに,本も読まずに,真っ白な気持ちで現場に飛び込むのがかっこいいからと,何の準備もしなかったことも悪かったでしょう。


 しかし,それ以外にも,問題があったのです。

 それは,「いったいどんな準備をしたらいいのか,新卒1年目の指南書」というものが,皆無だったということです。

 しかも,1年目に何をどうすればよいのか,教えてくれる人もまたいませんでした。

 たしかに,「理論」は学びました。

 不登校がどの程度増えていて,どんなケースがあり,どういう方針が時代によってとられてきたのか。

 そういうことは学んできたのです。

 しかし,不登校の子がいるとして,何がゴールで,そのゴールに向かって何をどうすればよいのかを教えてくれる人も本もなかったのです。


 ようするに,具体的な戦略と戦術の両方を示してくれる人も,本も皆無だったのです。


◇教師1年目の指南書が必要だ。

 このことは,教師になった人なら,全員が思ったはずです。

 私はそれをつくりたい。そうずっと思ってきました。

 
 こうしてようやく生まれたのが,「教師1年目の学級経営」です。


 学級経営には,様々な仕事が含まれます。


 授業もその一つです。

 子どもへの対応もその一つです。

 問題行動への対応や,特別支援教育への対応もその一つです。


 教室の環境整備もその一つです。

 学級経営には,およそ教師のほとんど全ての仕事が含まれます。

 自由な教師になるには,教師の仕事を俯瞰で見る目を養い,いったい何をどうすればよいのかを教えてくれる人や本が必要なのです。


◇自由な教師,理想の教育,自分が本当にやりたかった仕事を進めるためには,それに対する準備が欠かせません。

 本書は,ベテラン教師が一つ一つ,教師の仕事の意義や,方法を語り,何をどれだけすればよいのかを諭してくれるものになっています。

 書籍が,まるでベテラン教師の代わりになってくれるのです。


  自由の翼を手に入れるために,是非,手に取ってほしいと思います。

 なお,「俯瞰の目」」と,「学級経営の1年間の戦略と戦術」を知ることは,ベテラン教師にも必要なことです。


 もし,ベテラン教師で,「俯瞰の目」と「戦略と戦術」を教えてもらった覚えのない人は,是非手に取ってほしいと思います。


◇東洋館出版社のホームページに是非,アクセスしてみてください。

 
 → 東洋館出版社 ホームページ「教師1年目の学級経営」へ


 → ブログ記事 「教師1年目の学級経営」へ


 → 新卒教師のための仕事マニュアルへ



 

  メインページに戻る



information

大前暁政の著書