本文へスキップ

子どもの可能性を引き出し,伸ばす

教師の資質を高める 

「型」を教えることの大切さ 


 

スポーツでも,武道でも,習い事でも,何らかの「型」が存在します。
「型」を覚えることが,まずは第一とされるのです。

「型」を覚えて,だんだんと自分のオリジナルのものをつくっていけばよいのです。

学校教育では,この「型」を教える場面が多くあります。

◇例えば,自分の考えを書かせる場面で考えてみましょう。

 ◇自分の考えをノートに書く活動をいろいろな場面で保証しています。
 ノートに書く時間は,1回あたりだいたい5分程度です。
 
 早く書けた人は,黒板に書いてもらうこともあります。
 その後で,時間があればさらにたくさん書くように言います。
 
 中学年で5月の段階だと、国語のノートで,5行書けると,なかなかのものです。
 10行書けると,すごいです。

◇書くための文型(レイアウト)は次のようにしています。
 「わたしは○○だと思います。
 理由を書きます。
  1つ目の理由は,○○だからです。
  2つ目の理由は・・・(以下続く)
  □□という意見には,反対です。
  理由を書きます。
  1つ目の理由は,○○だからです。
  2つ目の理由は・・・(以下続く)

◇さらに,次の文型も教えました。
 「もし〜なら」という文型です。
 「もし○○なら,□□ということがおかしくなる。よって,○○ではない。」

◇もっと高度になってくると,次の文型も大切になってきます。
 「しかし,〜」
 しかしの後には,
 「しかし,こういう考えもある。(友達の考えを検討する)」
 「しかし,こういう点から考えると,自分の意見はこういう点であやしい(自分の考えを検討する)」
 のような文が続きます。
 いろいろな角度から,意見を吟味することが大切です。

◇「例えば,〜」
 例示をすると,読んでいる人や聞いている人は納得できます。
 「例えば」1つとってみても,使えるようになるには,練習が必要です。

 型を教え、型が身につくと、文章を長く書くことができるようになります。
 毎回、「自分の考えを書く」という時間を確保するというところがポイントです。
 授業でボーっとしているのではなく、頭で考えるという習慣づけにもなります。
 また、書く量が増えてくると討論も活発になってきます。
 
 まずは、書く量を増やすこと。
 そのために型を教えること。
 そして、毎時間、「自分の考え」を書く時間を確保することが大切になります。


メインページに戻る



information

大前暁政の著書