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子どもの可能性を引き出し,伸ばす

教師の資質を高める 

あいまいな箇所を授業する 俳句の授業 


  俳句の授業です。

 短い詩でも,あいまいな理解をしてそうなところに焦点を絞って検討させます。

 検討しているうちに,話者が何に感動したのか,話者はどういう状況だったのか,情景はどうか,などが分かってきます。

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 世界一短い詩と言われる俳句を勉強しました。

 「五月雨(さみだれ)や 大河を前に 家二軒」

 江戸時代の有名な俳人,与謝蕪村(よさぶそん)の句です。

 意見が分かれたのは次の問題です。

 「大河と家はどこに見えているか?」

 子どもたちの意見は図のようになりました。


 さて,この中のどれが正解なのでしょうか。(※話者=俳句を読んだ人)

 「大河を前に」

 と書かれてあるところを,よーく考えると,見えてきます。
(ただし,国語の先生でも,意見が分かれているので,本当の正解は,俳句を読んだ本人に聞いてみないよわからないのですが・・・。)

 感心したのは次の二つの意見です。

 @「家を基準としたときは,家の玄関の前に川があったらどの絵でもいいと思う。しかし,話者を基準としたら,大河と話者の間に家がないといけないと思う。」

 A「玄関が川のほうを向かっていたら,向かい合っていてもいいのでは?」

AはKさんの意見ですが,おもしろいなと思いました。私がまったく想定していない意見だったからです。でもなるほどと思いました。筋は通っています。

 


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