本文へスキップ

子どもの可能性を引き出し,伸ばす

教師の資質を高める 

価値ある行動を紹介し,ほめて,広げる取り組みを 


 

価値のある行動は,どんどん紹介していくべきです。

教室でもほめてもらって,家庭でもほめてもらえば,その行動は広がっていきます。

例えば,以下のように伝えるのです。


******************************
 

◇子どもたちには,何か一つ家の仕事のお手伝いするように言っています。

 お風呂沸かし,犬の散歩,朝食を作る・・・なんでもいいです。

(もししていたらほめてあげてください。)

家でお手伝いをするように,家庭科で宿題が出ているので, せっかくなのでお手伝いについて少し考えていきたいと思います。

 

◇お手伝いは基本的な生活習慣に含まれます。

基本的な生活習慣とは,例えば以下のようなことがあります。

・早寝・早起き 

・TV視聴時間が決まっている

・お手伝い 

・家庭学習(机に向かう習慣がある)

・朝ご飯 はしっかり食べる

・読書(毎日5分でも)

 

◇さて,お手伝いですが,こんなデータがあります。 

「小さいときから,「お手伝い」をさせていると,子どもはしっかりして頭がよくなる。」
20年前の東京都立教育研究所の調査結果です。

こういった調査は昔から行われていて,和歌山県教育委員会の行った調査,平成一六年度和歌山県学力診断テスト実施報告書(小学校4年生と中学校1年生が対象)でも,やはり,「お手伝い」をしている子は学力が高いという結果が出ています。

 

◇お手伝いをすると,いいことは他にもあって,例えば,「家族の一員としてがんばろうとする気持ちが生まれる」ことや,「家庭の仕事の大変さや,ありがたさに,身をもって体験して気付くことができる」こともあります。

 

◇学校でもお手伝いの大切さを教えています。

 高学年を担任するといつも言うことがあります。

 「これから一年生や二年生の学習のお手伝いにいくことがあると思います。高学年は自分のことだけでなく,下級生ために行動できることが大切です。」

 このようにお手伝いをすることの大切を,ことあるごとに語っています。

 また,夏休みの宿題の中でお手伝いを出すようにしています。

夏休みだからこそ,普段はできないお手伝いをしてほしいと思います。

少しの手伝いでもできたら誉めてください。

ほめられて,また手伝おうとする気持ちが子どもに生まれます。

 学校ではボランティアの学習も行われています。目の不自由な人や,高齢者の方とのふれあいを学ぶときに大切なのが,みんなで一緒に助け合って生きていくという考え方です。相手が困っていたら,自然とお手伝いができる子になってほしいと思います。

 

◇子どもがお手伝いをすると,何かと時間がかかります。

 きっとお家の方がするよりも何倍も時間がかかるでしょう。でも,最初はお手伝いのやり方を覚えるのに時間がかかるものなので,根気よく付き合ってあげてください。

 

◇学校でも,落し物があったらさっと拾ったり,誰かが配り物をしていたら,自然と手伝いにいったりする人がいて,このときは「すごいな〜。」と感心してしまいます。人の手伝いが自然にできる。これは本当にすばらしいことです。


メインページに戻る



information

大前暁政の著書