「教師になったら,現場で学べばいいや」
それは,あまりにも「甘い」考えです。
なぜなら,現場では,本当に大切なことは,誰も教えてくれないからです。
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「本当は大切だけど、誰も教えてくれない
教師の仕事 40のこと」大前暁政著(明治図書)
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本書には,現場では誰も教えてくれない,本当に大切な技術,方法,哲学を紹介しています。
では,そもそも「なぜ,本当に大切なことは誰も教えてくれないのでしょうか?」
これには理由があります。
一言で言えば,「教えるのに躊躇を覚える」からです。
このことを,もう少し詳しく見ていきましょう。
◇本書には,これまでに書いたことのない,「玄人向けの教育技術や方法,哲学」を載せています。
実は,教師力で大切なのは,プロとしての基礎基本をできるだけ早く身に付けることです。
そしてプロとしての基礎基本を身に付けることができれば,あとは,自分で自己反省をしながら,成長していけるものなのです。
だからこそ,「玄人向けの教育技術や方法,哲学」は,現場で教えられることは,まずありません。
いや,教えられることは「皆無」と言っていいでしょう。
なぜなら,本当に大切なことを知っている人は,次のように考えるからです。
「玄人向けの技は大切な自分の財産なので,人に教えるなんてもったいない。」
「玄人向けの技は,そもそも基礎基本が身に付いた人にしか,理解できないだろう。」
「玄人向けの技は,教えるのが難しい。時間がかかる。日常生活のたわいもない会話の中で話題にすべきでない。」
「せっかく何十年もかけてやっと気付いたことなのに,他の人に教えても理解されないだろう。それに,自分も苦労したのだから,他の人も苦労して身に付けるべきだ。」
「ベテランでも身に付けていない人が多いのに,若手に教えるのは無理だろう。」
・・・・理由は様々です。
◇総じて言えば,次のようなことが原因となっているのです。
どんな仕事現場にも, 「プロは,玄人向けの秘伝のような技を,いちいち,人に教えることはしない。」という風潮がある。
どんな仕事であっても,同じです。
プロ野球でも,玄人向けの技を教えてくれる人は誰もいません。
はっきり言ってしまえば,教えたことで,自分が飯の食い上げになる恐れがあるからです。
だから教えないのです。
◇教師の仕事には,誰も教えてくれない「本当に大切な技術や方法,哲学」があります。
若手の頃に尋ねても,「どうせ理解できないだろう」と教えてくれません。
ベテランになってから尋ねても,「ベテランなんだから,自分で学んでね」と教えてくれません。
結局いつまで経っても,知りようがないのです。
◇今回,その玄人向けの技を,40個,本書に収めることにしました。
40個もです。
しかも,授業や学級経営,子ども対応などなど,カテゴリー別にしてあります。
カテゴリー別に,10個ずつ,本書に収められているのです。
このような試みは,今までにしたことはなく,もちろん,今回が初です。
◇発刊時期が,2020年1月9日なので,
4月から,一味違った教師生活を送ろうと考える人には,ちょうどよい時期に発刊できたと思っています。
もちろん,レベルの高い「技」が載っていますが,
これを, 若手教師時代に知っておくのと,知らないのとでは,ずいぶんと違った教師人生になると思います。
新卒教師が読んでも,理解できるよう,具体例を載せながら,具体的に説明をしています。
大切なことは,まずは「上級の技術,方法,玄人の哲学」を知るということです。
知らないと,0点です。
知れば,それだけ,教育現場に立ち向かう武器になります。
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「本当は大切だけど、誰も教えてくれない 教師の仕事 40のこと」大前暁政著(明治図書)
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