『理科の授業が楽しくなる本』(教育出版)
大前暁政(著

◇理科の教育が難しいといわれています。  
 
 2007年度から小学校に,理科実験助手が入っています。
 
 さらに,この年には,日本学術会議が,理科教育において教員の資質向上が必要だという要望書を,文部科学省に提出しました。

◇理科の授業は本来楽しいものです。
 
 しかし,小学校の教師の多くが,理科が苦手と答えているアンケート調査結果があります。

 (科学技術振興機構2005年の調査では,62%の教員が理科が苦手と答えています。)


◇楽しい授業はどうすればできるのか。  

 「教師が理科を楽しむことが大切だ」,などとよく(大学で)言われますが,これは解決にはなっていません。

 やはり楽しい理科授業には,それなりの方法があるのです。  

◇本書に,理科の授業を楽しくする手立てを紹介しました。  
 
 小学校や中学校,高校で理科を教えている先生や,理科研究室の学生に是非読んでもらいたい本です。
 
 また,塾などで理科を教えている先生にも役立つことでしょう。

 地域で,「理科教室」などをしている人にも是非おすすめします。


◇目次  
  
 1 子どもが理科を好きになる
  (1)観察の方法を工夫するだけで授業が激変する
  (2)授業の組み立てで子どもが熱中する  
  (3)討論で授業が盛り上がる「4年もののかさと温度」
  (4)授業の最初にインパクトを  
  (5)実物に触れるから興味がわく  
  (6)知的理科クイズで授業に変化を  
  (7)子どもの認識の誤差から授業は発展する
  (8)単元の最初からたっぷり実験する

 2 理科の授業の基礎技術
  (1)理科の授業の型を使い分ける  
  (2)教科書通りの実験の進め方
  (3)実験ノートは正確かつ美しく
  (4)観察記録のとらせ方の原則
  (5)特別支援教育に対応する

 3 確かな学力を保証する
  (1)知識と実感を結びつける
  (2)学習した知識を出力する場面を設定する
  (3)ノートまとめは美しく  
  (4)技能は繰り返して身に付けさせる  
  (5)中学年の理科授業開き  
  (6)高学年の理科授業開き

 4 科学的思考力を伸ばす
  (1)探究型理科授業を提案する「6年電流のはたらき」
  (2)実験の連続で素朴概念から科学的な知識まで高める 「6年ものの燃えかたと空気」
  (3)条件の統一ができるまでにも指導がいる
  (4)結果から結論を考察する力を養う
  (5)本当にわかるまで追究させる

  5 おもしろエピソードを語る発展学習  
  (1)親指ってすごいな!拇指対向性から進化を知る  
  (2)ピュアウォーターの大切さを知る
  (3)最先端の科学を授業する「脳科学」の授業
  (4)環境問題を授業する「ネットワーク思考」の授業


◇本書の特長は,なんといっても,「子どもを理科好きにするための手立て」が,理科の全領域にわたって示されていることです。

******************************
 理科を教えるための,教え方の工夫と,良質のネタが紹介されている。
******************************

 
 子どもを理科好きにできるかどうかは,教師のチカラ次第です。

 大学で学ばなかった,「理科の教え方」を,是非この機会に知って欲しいと願っています。



出版社:教育出版,単行本:183ページ
発売:2007年7月19日        
amazonで確認
-このサイトの情報及び全てのコンテンツは著作権フリーではありません-
Copyright(C) 2000 Alkimasa Omae. All rights reserved.
ホームに戻る